泉のほとりに

聖歌38番のように私たちの内なる力を湧きたたせ御国を目指していきましょう。共に泉のほとりに集いましょう。導かれるままに綴っていきたいと思います。

退会

氏族に話をしに行って、帰ってきてから数日後のことです。主人が「退会届を出そう」と言いました。

私が「いいの?」と聞くと主人の答えは「信じられない所にいることは意味がない。教会を信仰してきた訳ではないから。」「神様とメシアであるお父様と原理を信じてこの道に来たんだ。」でした。

そして「氏族は時間がかかるだろう。伝えることはしたんだから退会しよう」と言うのでした。


私も主人と全く同じ気持ちでしたので数日後退会届けを出すことにしました。それにしても普段教会のことは私に任せているような主人の潔さ、決断力は少し以外でした。主人の方が私より信仰歴は長く地元ですので、食口の人間関係もそれなりに多いのですが「俺は全く未練はない。神様とお父様がおられる所に行く」と言うのです。


霊の子女に退会のことを伝えたところ「わかりました。私もご一緒させてください。」とのことでした。そこで一緒に退会届を書きました。

退会届は直接松濤本部の徳野会長に送りましたが、所属している基台の基台長にお会いして退会のことをお伝えしました。1時間程お話ししましたが反対したり引き止められるようなことはありませんでした。そしてその日のうちにうちが退会したことは教区内で知れ渡っていたようです。


夜になって次々に電話が鳴りました。懇意にしてた食口や以前所属してた教会の責任者などからの電話です。皆口々に言われることは「どうしてですか?」という問いでした。心配して聞いてくださる方たちには誠実に答えたいと思い退会の理由を簡潔に話しました。


皆さん不思議なことにその内容について真っ向から反対されたり、批判がましいことを言う方はいませんでした。ほとんどの方は「わかります。でも私は‥‥父母様が一体であられることを信じています。」とかある本部に近い方は「私も亨進様に共感する内容はあります。お母様は幹部に言われて惑わされてるところがあるでしょう。」と言われながらも「日本の本部も何とか改革をしようと努力はしてるから‥‥」と言葉を濁しておられました。

現職の教会長が「私も独生女理論をまだよくわかって納得してるわけじゃないけど‥‥」と言われたのには驚きました。「でもお父様は最後にお母様の手を握って祈祷されたじゃないですか!子女様じゃないでしょ。私はお母様信じます。」とそれはまるでご自分に言い聞かせてるように私には感じられました。


その方は最後に「わかりました。でも帰って来られるのを待ってますよ。」と優しく言われて電話は終わりましたが、そのすぐ後に婦人達に「○○○○家庭が退会してサンクチュアリに行きました。皆さん気をつけましょう。信仰を失わないように。」と一斉メールを流したそうです。それを聞いた時私は思わず笑ってしまいました。そして婦人達が本当に可哀想になりました。


私は次のような内容で婦人達にメールを送りました。

「既にご存知と思いますが、私達の家庭はこの度家庭連合を退会致しました。今後は真のお父様の相続者・代身者であられる文亨進様の世界平和統一聖殿(サンクチュアリ教会)に繋がって歩んでまいります。立場は違いますが、今後共神様の下の兄弟姉妹として変わらずにいられたらと思っています‥‥」

何人かの方はすぐに、またほとんど全員が数日後には返事をくださいましたが、その文面からは驚きと戸惑いが感じられました。教会でサンクチュアリ対策の教育を受けてきているので “何でそんな所に‥‥” という思いになるのは仕方がないことだと思います。


しかしそれでも皆さん「兄弟姉妹として今後共よろしくお願いします」と書いておられました。そのことは嬉しいことですが、現実は大変なものがありました。その後私に会ったことがわかると教会長に「どうして私に報告せずに会いに行ったんですか!」と叱られるようになったというのです。それで敬遠するようになった方も多く、それでもたまに授受する方もおられますが、私の願いはそれぞれが組織信仰から抜け出し、自立した信仰で真実を求め、見極めてほしい、ということです。


そしてそのためのお手伝いができるなら何でもしていきたい、と日々心から願って過ごしています。



今日は、この辺で。




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断絶

2016年1月、私は県外の氏族に会いに行きました。80年代に共に復帰された氏族です。

2月13日のお父様の権威に戻る祝福のことを伝えなければと必死な思いで、説明のための資料や御写真、聖酒も携えて行きました。


本来ならもっと早く行くべきでしたが、サンクチュアリのことをよく思っていないことがわかっていましたので簡単ではないことを予想し、ずっと訓読と祈祷の条件を捧げてきていました。氏族の中の2世の祝福問題もあったので受け入れてもらうことは容易ではないと、私にもかなりの決意が必要だったのです。


前年の夏に所属教区で先輩家庭の方が家族で退会しサンクチュアリに行かれたことは、県外まで知られていました。それも大変な尾ひれがついてです。。実際には最初の一家庭であったにもかかわらず、30家庭連れて出た、というのです。おそらく他県で起きたこととゴッチャになったのかもしれませんが、そのことを耳にした氏族は私に電話をしてきました。「あなたの教区で大変なことが起きてるようだけど、絶対にサンクチュアリなんかに行かないように」という内容の電話です。翌日にはもう一人からも同じような電話がありました。その波動は大変強いものだったので私は自分のことを言うことができず、これは困ったことになった、と思いました。


どちらも教会で言われることをそのまま信じ、サンクチュアリのことをとんでもない分派だと思い込んでいる様子だったのです。この認識の違いを超えて理解してもらうことは、簡単ではないとその後ずっと悩んできました。


しかし一方ではよく話せばわかってくれるのではないか、と希望は持っていました。復帰された頃、ちょうど大変なマスコミの報道があり、神とサタンの奪い合いのような状況だったのです。一時は氏族も二つに分かれてしまうのでは、と思われる状況もありました。そのような中で信頼し合い、なんとか危機を乗り越え一気に5人が復帰されるという体験をしていたので、今回も意を尽くして話せばわかってもらえるのではないか、という思いもありました。


しかし、私のそのような思いはとても甘いものでした。結果は惨憺たるものだったのです。


私は氏族の中で一番年少です。そこで年が近く、冷静に話を聞いてくれそうな一人から話そうと思っていました。しかしそのような私の思いは見事に裏切られたのです。私がサンクチュアリに関わっているとわかるや、大変な拒否反応を示されました。そしてもう二人が呼ばれて結局一対三で話すようになったのです。


とにかく嘆かれました。「非原理的な分派に行くなんて、なんてことだ!」「 我が一族にこんなことが起きるなんて!」と泣かれました。

とても話がしにくい状況の中で、私はお父様の教典のこと、教会の公金問題のことなど口にしましたが全く相手にされませんでした。資料を出すこともできない状況です。


「お母様がされることにとやかく言ってはいけない」「どんな変更もお母様がなされるのだから問題ない」「お母様が幹部なんかに惑わされる訳がない」「あなたは真の父母も真の母のこともわかってない」

「亨進様は親不孝、お母様のことを淫婦とか堕落したとかとんでもないことを言っている」

「あなたは清平に行かないから霊的におかしくなったんだ、すぐ清平に行きなさい」

「本部がおかしいとか、幹部の不正とか、そんなことは以前からあるのは知ってる。そんなことばかり言って恨みを持つからおかしくなるんだ」‥‥


夜中まで話はしましたが、私が口にすることはすべて即座に否定されました。そして「とにかく早く清平に行きなさい」「夫や子供まで惑わしてとんでもない聖酒を飲ませてどう責任とるの、清平で相当悔い改めて祈らないとね」でその場は終わりました。


結果は予想してたよりも大変なものでしたが、最後は ‘この状況を甘受することも意味があるかもしれない ’ と思い反論せず、黙って聞いていました。何を言っても聞く耳がない、あまりにも持ってる認識が違い過ぎる、と言う現実が大きいと言うこともありましたが‥‥



翌日クタクタで帰宅した私を主人は「大変だったな」、娘は「お母さん頑張ったね」と慰労してくれましたが、私の心は悲しみに満ちていました。そして言いたいことの半分どころか、ほとんどを伝えることができなかったことに無念さを感じていました。しかし、あきらめる訳にはいきません。

「そうだ手紙を書こう」と疲れた頭の隅で考えていました。



そしてそれから2月13日を迎えるまで、手紙路程を歩むことになりました。


それでは、また。




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霊の子女

11月のある日、いつも忙しい霊の子女とやっとアポが取れて自宅に来てもらうことができました。

たった一人残っている私の霊の子女と言える大事な方です。

この方は婦人ですがフルタイムの仕事をしておられ、夜勤や残業もあり本当に忙しい生活を送っておられます。夜7時過ぎに電話しても「すみませーん。まだ職場でーす。」といった具合です。


この方は家が教会から遠く多忙なので、ビデオセンターではなく私のうちでビデオや講義で勉強してもらいました。教会にも繋がり忙しい中で伝道や経済に貢献していただきましたが、教会のやり方に傷つき、疑問を持たれ心情をひどく落とされた時期もありました。ここ数年は職場での責任が益々重くなり、教会に来れることも少なくなっておられましたが、訓読と祈祷は欠かさないでください、とその重要性は常々お伝えしていました。


この方に一体どのように今の教会の現状をお伝えしたらよいのか、私は悩みました。いろいろ大変な内容を聞いたら躓いてしまうのでは、と心配したのです。しかし真実を伝えないわけにはいきません。「語るべきふさわしい内容を与えてください」と神様に祈り、とにかく会ってお話ししようとアポをとりました。キリスト教の学校を出られ、カトリックの施設に勤務しておられ、キリスト教の背景を感じる方なので、そういう観点からお話するのがよいかと漠然と思ってはいました。そして様子をみて反応が大変な時は、今後少しづつ時間をかけて伝えていくしかない、と思っていました。


久しぶりにお会いするその方に私は「大事なお話があるんです。」と切り出して話し始めました。今振り返ってみて何をどのように話したのかよく覚えていません。ただ気がつくと復帰歴史を語っていたようです。イエス様の時にあったこと、そして再臨主をお迎えして起きてしまった大変なこと、摂理が再び延長していることなど‥‥気がつくと三代王権のこと、お父様の権威に戻る祝福を受けないといけないことまで話していました。2時間経っていました。


その方は「わかりました。その聖酒いただきます!」と言ってくださいました。大変な内容を一気に聞かされ驚いておられましたが、躓いたりされることはなく信じて受け入れてくださったことが、本当に感謝でした。お父様を再臨主として信じる心が強い方なので導かれたのではないかと思います。

そして今回も言葉が与えられ、本当に霊界の協助を感じる出来事でありました。


12月に再び自宅に来ていただき、その方の聖酒式を映像を用いながら無事行うことができました。

本当に感謝でありました。これで私の心は一つ軽くなりましたが、まだとても気がかりなことがありました。


それは氏族に伝える、ということでした。私はそれが大変なことだと予想はしていましたが、どれだけ大変なことなのかはまだよくわかっていませんでした。事態は私が思うよりももっともっと難しいものだったのです。


次回はそのことについて書ければとおもいます。では、また。






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